田舎で住む家を探す(後編)

Iターンで田舎暮らしを始めるまで
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甲府まで下ってくると、アパートや県営団地などの数がドっと増えた。

「あ、ここにも」「お、ここにも」という感じで、期待が持てそうだった。

不動産屋にも貸家・アパートの物件が多く、昨日の「ジプシー状態」がウソのようだった。

不動産屋に入ってみてわかったのだが、昨日、まったくと言っていいほど見つからなかった田舎の借家物件が、甲府の不動産屋では、ポツポツと見つかった。

地方では、「物件情報自体が都市部に集中しやすい」ということがわかった。

不動産屋に物件を案内してもらう

飛び込んだ不動産屋のお姉さんに話を聞き、良さそうな物件を片っ端から案内してもらった。

アパートや家の間取り図や概略図のコピーをもらうと同時に、横浜に帰ったら妻とも相談したかったので、間取りや、キッチン・トイレ・オフロ・物件の外観・物件の周りの風景を、ビデオに撮っておいた。

この日だけで、アパート3軒、貸家4軒を見て回った。

その中の一軒が、とても気に入った。

木造の平屋で、小さいけど庭もある。
周りは田んぼで、落ち着いた雰囲気。
家もキレイだった。

ただ、家賃が予算オーバーだった。

3日目は、甲府の不動産屋をもう1件あたって、今後の情報を入手し、2泊3日の家探しの旅は終わった。

帰りのクルマの中では、氣に入ったあの物件がずっとアタマの中に残っていた。

妻に物件をチェックしてもらう

横浜のアパートに帰るとすぐに妻に物件情報を見せた。

撮ってきたビデオを見せたり、間取りを書いた紙を見せて、検討を重ねた。

その時、妻のオナカには2人目の子供がいたので、ある程度の家の広さは確保したかった。

候補物件の中のアパート3件は、どれも狭く、どちらかといえば夫婦2人用の住居だった。

「今ある家具を置いたら寝られなくなる」という妻の意見で却下。

残るは、一軒家の4物件だ。

1つは、川のそばで絶壁のような場所に立っていた。
田舎暮らしらしい野趣あふれる物件だったが、「子供が落ちたら大変」という妻の一言で却下。

2つ目は、築30年くらいの年季の入った物件。
これまた、「いかにも田舎暮らし!」という家で、男としてはとてもワクワクするのだが、
「このトイレと、このオフロは、、、カンベン願いたい」
「それに、このキッチンでは料理が出来ない」
「こんなにボロのくせに家賃が高い」
散々の非難を受け、却下。

そして3つ目の物件。
僕が通う職場からは、だいぶ離れてしまうのだが、とてもキレイな家だ。
和風の造りで、庭もとてもキレイだった。
家賃も予算内におさまる。
買い物も歩いて行けそうだ。
妻はこの家が気に入ったようだった。

ただ、僕としては、この家では「田舎に来た」という意味があまりないように思えた。

すぐ近くには県道があり、クルマがビュンビュン走っているし、家から見る景色も田舎らしい風情がまるでなかった。

そして、4つ目の物件。

僕が一番気に入った家だ。

周りには田んぼがあり、周りは別荘として家を建てている人が多かったので、とても静かな環境だった。
小さいけれど庭もあり、家も新しく、キレイで、ここなら申し分なかった。

ただ、問題は家賃だった。予算よりも2万円高い「10万円」。
横浜のアパートと変わらない家賃だった。

妻も一番気に入っているようだったが、家賃のことが気になるようだった。

横浜から山梨への引越しとなれば、引越し代もバカにならない。

最初に払わなければいけない敷金・礼金のことを考えると、家賃に対してシビアになる気持ちもわかった。

2週間後に妻を連れて、3.と4.の2つの物件を実際に山梨に見に行った。

そして、1週間の間、何度も話し合った結果・・・。

僕が一番気に入った4つ目の家に決まった。

家賃は高かったが、田舎暮らしの一歩目で妥協はしたくなかったのだ。

「ちゃんと給料もらってくるのよ」と妻の目が光った。(ような気がした)(^^;)

しかし、結局、この決断は正しかった。
会社との交渉の結果、うれしい事実がわかったのだ。

「借り上げ社宅制度」を使って、家賃の75%を会社が負担してくれることになった。
ありがとう、会社。
でも、「その分、ちゃんと働けよ」ってことなんだろうな。

こうして田舎暮らしの家が決まった。

次はいよいよ引越しだ。

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